氷であそぼう
やってみよう 氷のふしぎ実験!その1
準備<実験用の氷を作る>
1.氷を作る
    用意するもの
  • 発泡スチロールの箱(冷凍庫に入る程度の大きさ)
  • 冷凍庫

透明な氷を作るには?(氷屋さんの工夫)

水が凍るとき、氷は、水の中に不純物や空気の泡が少し混じっていても、 不純物を取り込むのを避けながら凍る性質があるので、はじめのうちは透明な氷ができます。 しかし、残った水は徐々に不純物や気泡がこくなり、後から凍った部分は白くにごった氷になります。

氷屋さんは、ある程度凍らせてから、不純物や気泡がこくなった水を捨て、 新しい水を入れて更に冷やし、透明な氷に仕上げます。

実験・観察に適した氷を作ろう(家庭や学校で)

夜、発泡スチロールの箱に水を七分目ほど入れ、ふたはしないで冷凍庫に入れます。 そして、翌朝冷凍庫から箱を出し、少し周囲がとけてから氷だけ取り出します このようにして、厚さ2cmほどの氷を用意します。

このとき、上からだけ冷えて(他の向きは発泡スチロールで断熱されて冷えない)氷ができますが、 このような氷が後でやるチンダル像の実験に適しているのです。 また、それは表面付近だけが凍った氷なので、にごりの少ない透明な氷です。

氷の作り方の図

氷の作り方の図

2.氷をきる
    用意するもの
  • 金属板(例えば20×5cm、厚さ1ミリの銅板)
  • プラスチックのバット

作った氷を、実験のために縦・横4cmくらいの大きさに切りましょう。
ノコギリを使わなくても、氷に薄い金属板(銅やアルミニウム)を押しあて、とかしてきれいに切ることができます。 金属板が冷えてきたら、ぬるま湯につけ、あたためて使います。 切った氷はビニール袋に入れ、冷凍庫に保存します。
氷を切る作業は、プラスチックのバットの中で行います。金属板の角で手を傷つけないよう気をつけましょう。

氷を直角に金属板を押しあて、とかして切る。

氷を直角に金属板を押しあて、とかして切る。

実験1 氷のペンダント
    用意するもの
  • モールド

上下に分かれた金属のモールド(鋳型)に氷をはさむと、氷はとけ、上下のすきまはみるみるうちに閉じていきます。 そして、モールドを外すと、美しい六角形の氷ができています。※

なぜこんなに早くとけるのでしょう?モールドの重さが原因でしょうか? それを確かめるため、モールドの面にビニールをはって同じ実験をしてみましょう。 今度は、ほとんどとけません。もしも早くとける原因が重さであるなら、同じようにとけるはずですね。 この実験から、氷が金属に触れたときと、ビニールに触れたときとで、とけ方がすごく違うことがわかります。

温度の違う2つの物体が触れあうと、温度の高いほうから低いほうへ熱が流れますが、 熱が流れやすいかどうかは物質によってずいぶん違います。 金属は熱を大変よく伝える性質があるので、氷が金属に触れると急速にとけます。 一方、ビニールや発泡スチロールなどは熱を伝える性質が極端に弱い(熱をさえぎる、断熱する)ので、 触れても氷はほとんどとけないのです。氷を切るとき金属板を使ったのは、金属が熱をよく伝える性質を利用したのです。

寒い冬の日に、氷のペンダントをアクセサリーにすると楽しいでしょうね。※
※雪の科学館では、この実験のため氷に糸をつけています。細いドリルで氷に5ミリほど穴をあけ、 糸をさしこみ、水を一滴つけて冷凍庫で凍りつかせます。

モールドに氷をはさむとみるみるうちにすき間は閉じ…。

モールドに氷をはさむとみるみるうちにすき間は閉じ…。

氷のペンダント

氷のペンダント

実験2.氷の中の花〜チンダル像〜
    用意するもの
  • 氷、シャーレ
  • 200Wほどのランプ(太陽光も利用できる)
  • ルーペなど

氷に強い光をあてると、氷は表面だけでなく内部からもとけ、氷の中に丸い形や雪の結晶のような形ができてきます。 これがチンダル像で、花の形にも似ているのでアイスフラワーとも呼ばれます。 チンダルは、これを初めてスケッチして残したイギリスの科学者です。中谷博士は、巧みな実験でこれを科学的に研究しました。

チンダル像は雪の結晶に似ていますが、氷の中にできた小さな水のかたまりです。 氷は水の分子が六角形に結びつき、それが延々とつながった結晶です。 結晶には方向によって性質の違いがあり、氷は六方向にとけやすいので、とけた形が六角形になると考えられます。

チンダル像の中に、丸い形が1個できます。これは、氷がとけるときできる水は、 はじめの氷の体積より少ないためにできる空洞です。 氷の中なので外から空気は入れない「真空の泡」です。真空とは言っても、水蒸気は含まれています。

チンダル像は数ミリの大きさになるので、肉眼でも見ることができますが、 ルーペや顕微鏡、OHPなどを使うとより詳しく観察できます。

チンダル像を作るとき、強いランプがなくても、太陽の光が利用できます。 夏の強い日ざしを10分もあてればできるので、やってみましょう。 このテキストで説明した方法で作った氷を使えば、チンダル像の実験に成功する確率は高いはずです。 何度かやってみて、コツをつかんで下さい。

チンダル像

チンダル像

氷であそぼう2へ進む